小柄の小松です。今回は着こなしのバリエーションが増えないときの考え方について。
以前、こんなツイートをしました。
最近洋服を買うときに「普通に着てもうまくいかない服」をわざと増やしています。
黒スキニー・無地Tシャツを合わせても難しいものを買って、ワイドパンツや帽子・小物、重ね着の出番が増えるように。
新しい着こなし・発想を無理矢理引き出せるような服。ハードルは上がりますが、そのほうが楽しい。— 小柄の小松@服好きミニマリスト (@komatsu162) August 19, 2020
最近洋服を買うときに「普通に着てもうまくいかない服」をわざと増やしています。
黒スキニー・無地Tシャツを合わせても難しいものを買って、ワイドパンツや帽子・小物、重ね着の出番が増えるように。
新しい着こなし・発想を無理矢理引き出せるような服。ハードルは上がりますが、そのほうが楽しい。
僕自身、ついつい使いやすい服を選ぼうとする傾向はあります。
けれもほんの少しだけハードルの高い服を買ってみると、ただの偏見・食わず嫌いだったと気付くことが意外と多いです。
難しい・苦手な洋服でコーデをつくるメリット【着こなしの幅が増える】

ツイートの通りですが、最近は「普通に着てもうまくいかない服」を買うことが増えました。
とはいえシンプルな服は多いほうですが、ただのシンプル服ではなく”余白のある服”を選ぶという方針に変えていってます。
ノームコア癖から抜け出したかった

まず何よりもこれです。数年前のトレンドとしてあった「普通の服を普通に着る」というノームコアからの脱却が目的でした。
ノームコアとは簡単にいうとスティーブ・ジョブズのような超シンプルな着こなしのことですが、これを引きずっていたので、いまの洋服を着こなすのが難しくなっていたんです。

たとえばこういった着こなし。これは2019年に着ていた組合せです。
アイテムの選び方や、どこにどんな服を合わせるかなどは自分なりに考えていたんですが、完全にノームコアを引きずっています。
“シルエットを整えるための着こなし”という意味ではいまでも大事な服装だと思っていますが、これを今年もやりたいかというとそうは思えない。
徐々にゆったりした洋服を選ぶようになりましたが、そういう服を持っていると、いま売っている服と合わせやすいことが増えてきました。
いまでも細身のジーンズなどは持っているし使ってますが、ゆったりした服が定着してきた最近ではそれだけだと相性が悪いこともある。
放っておくとつい無地の細身の服を選ぶ傾向がありますが、そのままだとノームコア癖から抜け出すことができない。
もちろんいまノームコアスタイルをしてる人を否定したいわけではないです。あくまで自分の感覚をアップデートしたいからということに尽きます。
単体で成立しないデザインを選ぶ

そこで具体的にどういう服を選んでいるかというと、単体で着ても成立しないデザインの物を増やしてます。
“1枚で着れる服”だとどうしてもそのまま着てしまう。なので小物を足さないと成立しない「余白のある服」を選ぶという考え方で選んでます。

たとえばこういった服です。一見ただの無地パーカーですが、裾にスリットが入っています。
スリットが入っていると、肌着の色・長さ次第で印象が変わってしまう。つまりインナーに何を合わせればいいか自然と考えることになります。

普通のパーカーは腰にポケットが付いていたり、首元にヒモがあったりしますが、このパーカーは完全に真っさらです。
上の服装ではスリットからTシャツを見せましたが、こういった真っさらなデザインならオモテに小物を付け足す余白がある。
「裾からロングシャツを見せてもいいかも?」という発想にも繋がります。

とはいえ単体で地味にならないパーカーもまだ持っています。
気に入ってるからというのもありますが、デザインが多いパーカーは子どもっぽくなるので、それはそれで工夫が必要です。

実際このパーカーのおかげで、苦手だった着丈の長いジャケットの着こなしを1つ解決することができました。
いま持ってるパーカーは上の2つですが、どちらも何か別の服と合わせてバランスを取るタイプ。

もちろんこういったパーカーにも良さはありますが、アレンジを加えることを考えるとどうしても中途半端なデザインに感じてしまい、選ばなくなりました。
わざと変化を付けられる服。あるいはわざと子どもっぽく見える服など。
そういった服を取り入れることで、コーディネートの振り幅を大きくしていくという考え方です。
ワイドパンツが使えるサイズを選ぶ

デザインの他に、洋服のシルエットやサイズを工夫するという方法があります。
わさと緩いサイズの服を選ぶことで、ワイドパンツを使うことに抵抗をなくさせるためです。

たとえばこのVネックベストは身幅がゆったりしてますが、こういった服とワイドパンツは意外と合わせやすい組合せです。
むしろ細身のパンツだと難しい。少し緩いトップスを選ぶことでワイドパンツの出番を増やせるようにしています。

このパンツは写真だとあまり緩く見えないと思いますが、普通のスキニーよりゆったりしたサイズのものです。
ジャケットも少しゆったりサイズのものを選んでいますが、両方を緩くすることでバランスを取っています。
緩くてオーバーサイズ寄りの服はハードルが高そうですが、それに合った服を選んであげればそれぞれに抵抗を感じることも減っていく。
スキニータイプを手放すわけではないですが、ワイドパンツに適した服を徐々に取り入れていけば着こなしの幅を広げることができる。最近はそれを強く実感します。
ハードルを少しずつ上げていく

あえてクセのある服を選ぶという話をしてますが、「ともかく難しい服を選ぼう」ということでもありません。
ずっと無地の細身の服を買っていた人が、派手な柄で引きずりそうなサイズのコートを買ったら持て余す可能性が高いです。
あくまで少しずつハードルを上げていくという考え方がおすすめです。それを繰り返しているだけで、自分のなかでできることが段々増えていくからです。

当初の僕は膝丈のコートしか選びませんでしたが、いまは膝下丈でも段々コツを掴めるようになりました。
ずっとトレンドを追いかけてる人からすれば普通のことだと思いますが、以前の自分では考えられなかったことです。

その延長で緩いテーラードジャケットもコツを掴めてきましたし、難しそうに思えたダブルジャケットも取り入れるようになりました。
最初から高いハードルを設定してそれを攻略するというのもアリだと思いますが、チリも積もれば山です。
1ヶ月とかじゃ難しい話ですが、半年・1年も経てば無理だと思ってたことが平気になってくる。
無理・無茶をするのではなく、「ちょっとだけ背伸びする」という考え方で問題ないと思います。
ということで今回のポイントは…
・単体で着れないデザインを取りいれる
・ワイドパンツに合うサイズを考える
・ハードルは少しずつ上げていく
僕自身まだまだ凡人ですが、ぜひこの考え方を参考にしてみてください。
