小柄の小松です。今回は喪服を持たないミニマリスト思考への違和感について。
持ち物を必要最小限の量にして生活をするミニマリストと呼ばれる人達がいます。
彼らが手元に残す洋服を考えるときは「使用頻度の低い服は不要」という基準を持ってる方が多いです。
喪服はその対象になりやすいので、レンタルで済ませるという考えをお持ちの方がいますが、僕はこれに対して違和感を感じます。
喪服をレンタルするミニマリスト思考の違和感【必要なモノは断捨離しない】
繰り返しになりますが、いくら使用頻度が低いからといって喪服が手元にないというのは違和感があります。
とある方の記事では、喪服は維持コストがかかる、テンションが上がらないから持ちたくないということが書かれていました。
たしかに喪服はいつ使うかわからないですし、それがお気に入りの服になるとは限らないですが、だからといってレンタルでいいとはどうしても思えません。
レンタルは準備が間に合わない
そもそもレンタルで当日準備が間に合うかどうかも怪しいところです。
葬式は突発的に起こるこですし、その会場が自分の近所とは限りません。故人が離れた場所で暮らしていた場合は、レンタル品の到着を待ってる余裕はないかもしれません。
職場の年上の女性にこの話をしたところ、葬式の前後は慌ただしくなるのでレンタルなんて絶対無理と仰ってました。それが身内の葬式だったらかなり厳しい。
使わない期間が長いのでクローゼットには負担がかかる。確かにテンションは上がらない。
けれど準備だけでなく気持ちの整理もしなければいけないときに、レンタルで余計な不安要素をつくることが果たして良いことなのでしょうか?
サイズの合わない喪服で参加する?
レンタルの喪服にはサイズの問題もあると思います。
普段のスーツや休日の洋服もそうですが、自分の身体に合うサイズを見つけるのはなかなか難しいことです。
レンタルの喪服がどうにか葬式までに届いたとしても、サイズの合わない服で参加するのはあまり良いこととは思えません。
仕事や休日の服装はキッチリ身体のラインに合っているのに、喪服はダボついてる。
単純に見栄えが悪くなるだけでなく、その服装で故人を送ったら自分自身が後悔することもあるでしょう。
厳密な服装をすることが目的というわけじゃなくて、生前お世話になっていた方への礼儀をどこまで考えられるか?
そのためにも自分に体型に合うサイズの喪服を手元に置いておくのは必要だと思います。
必要なものは断捨離しない
僕自身、20代の頃はあまり意識していなかったことですが、30代になるとどうしても”そのとき”を想像することが増えました。
日常をオシャレ・カッコいい服装で過ごしたいと考える一方で、当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間がくることを意識する機会が増えました。
いま持ってる服でも参加することはできなくないですが、もっとTPOに合う一式を揃えるべきだと考えるようになりました。
ウールのコートやテーラードジャケットは、いわゆるミニマリスト的にいったら無駄の多い服です。
けれど”そのとき”のために服装について調べたり準備をすることは決して無駄はことではないと思います。
災害用キットを用意しているミニマリストさんは多いですが、今回のことも”備え”という意味では全く同じではないでしょうか?
それでもレンタルでいいという方はいるでしょうし、この考え方は押し付けるものではありません。喪服をレンタルできる環境があること自体がそれをあらわしています。
一番大事なことは、喪服は自分ではなく故人のために着るものだということ。
維持コストとか、持ってるとテンションが下がるとか、そういったこととは違う次元の話だと思います。