小柄の小松です。今回は洋服の袖を短くするお直しについて。
ジャストサイズがSかMかというのはブランドや服ごとに違ってくるものですが、どうしても自分の体型に合わない部分は出てきます。その1つが”袖丈”です。
袖丈を短くするのはお直し屋さんに持っていけば可能ですが、実は袖のお直しといってもいろんなパターンがあります。
洋服の袖を短くするお直しの方法と料金【袖先・肩幅どちらから詰める?】
繰り返しになりますが、自分の体型に100%合う洋服というのはなかなか見つけられません。
そこで”お直し”を活用することで、自分の体型に合わせた洋服にアレンジできるわけですが、お直しは洋服によってできる方法がバラバラです。
今回は袖のお直しがテーマですが、”肩”と”袖”の2ヶ所に注目していきます。
ラグランスリーブは袖先から詰める
まず袖先から短くする場合について説明していきます。
これはユニクロのスウェットですが、このスウェットの袖丈を短くする場合は方法が1パターンしかありません。
肩が”ラグランスリーブ”という仕様になっているからです。
ラグランスリーブとは肩に縫い目がないタイプのこと。
縫い目がないことで腕が動かしやすくなるので、こういったスウェットやコートなどによく見られるデザインです。
この場合は袖先から丈を短くすることになります。
当たり前の話に聞こえるかもしれませんが、実は袖のお直しは”肩から”短くすることもできます。それは次の項目で触れます。
ちなみにこういったシンプルな形のものだと、お直し料金は2000円代です。
料金が高くなるのは袖まわりの素材が切り替わっているときです。
たとえばナイロン素材のMA-1ブルゾンだと、袖先と腕部分の素材が全く違うものになっていたりします。
こういった”異素材の袖丈詰め”は4000円代になる場合が多いので、お直し代が洋服本体の価格を超えるなんてこともあり得ます。
長く使う予定の服ならお金をかける価値は十分ありますが、そうでないものはちょっと考えたほうがいいかもしれませんね。
肩に縫い目がある場合は4パターン
ラグランスリーブの場合は袖先から短くするだけでしたが、肩に縫い目がある服はいろんなパターンがあります。
肩から詰めるか、袖先から詰めるか。その結果4パターンのお直しができることになるんです。
まずはラグランスリーブのときと同じ方法。袖先から詰めるパターンです。
丈が短くなりますが、袖先の”周の長さ”は少し広くなることになります。
そして肩からお直しをする場合は3パターンの方法が考えられます。
まずは”肩の外側”から詰めるパターン。肩の位置を変えずに袖だけを短くする方法です。
もとの形より袖口が狭くなるので、パーカーなど最初から身幅がゆったりした洋服に適しています。
もう1つは”肩の内側”から詰めるパターン。要は肩幅を狭くするお直しです。
これだと袖の長さ自体は変わりませんが、肩の縫い目を内側に寄せることで、結果的に袖丈が短くなることになります。
ちなみに肩を両サイドから詰めるというパターンもあります。
肩のラインが落ちすぎていて、袖も長いという場合に有効な方法です。
左がもともとのパーカー、右はこの方法で袖丈を短くした状態です。
肩幅を狭くしつつ袖先も短くなっているので、全体的にバランスの取れた形に変わっています。
つまり袖丈を2cm短くしたいという場合、袖先から2cm詰めたり、肩の内側・外側を1cmずつ詰めるなど、いろんなアプローチが考えられるんですね。
上記のパーカーはもともと肩のラインが落ちたシルエットでした。
袖先だけ詰めると肩とのバランスが崩れる可能性があったので、肩からお直しすることで違和感が最小限になるようにしました。
肩幅がジャストのものなら袖先から。肩幅が落ちてるものなら肩から、という考えでお直しするのがいいでしょう。ちなみにパーカーを肩から詰める場合も2000円代でした。
既製品の洋服を買う以上、どうしても自分の体型と合わない部分は出てきます。
“袖のお直し”といってもいろんなアプローチがあるので、どうすればキレイな形になるかイメージしてからお直し屋さんに持っていくのがいいでしょう。