小柄の小松です。今回はロングコートを使った袖まくりのポイントについて。
“袖まくり”は男性のファッション指南サイトで度々出てくるテクニックの1つ。
シャツやセーターなどで紹介されることが多く、着こなしにスッキリした印象を持たせる効果があります。
この袖まくりですが、ロングコートでも同じ効果を持たせることができます。やりそうでやらないコートの袖まくり。今回はそのポイントを紹介していきたい思います。
メンズロングコートの袖まくりコーデ【春は腕のアクセサリーがポイント】
ということでロングコートの袖まくりをテーマに着こなしを提案します。
下記に使用アイテムを載せていますが、後ろの数字がサイズです。
使用アイテム
soe:スプリングコート(1)
ユニクロ:デニムジャケット(M)
ヘインズ:Beefy-Tシャツ(M)
UNITED ARROWS:ジャージー1プリーツパンツ(M)
adidas:SUPERSTAR 80s RECON(25cm)
TENDENCE:ラウンドガリバー
amp japan:オーバーフラップフラットリング(17号)
JINS:ファインフィットシートチタン
春想定ですが暗い色が中心のコーディネート。
この着こなしで気をつけたポイントを書いていきます。
袖まくりと小物はセットで考える
まず袖まくりのメリットは、素肌の面積を増やすことでスッキリと軽い印象をつくれることです。
春は長袖の服を使いますが、秋冬よりも涼しげな印象が強くなるもの。
同じ長袖でもそのぶんどこかでスッキリとした印象をプラスする必要が出てきますが、そこで便利なのが袖まくり。
今回は足首を見せていますが、首・手首・足首などの先端は特に目立ちやすいポイント。
その目立ちやすい箇所で素肌を見せることで、暗い色でも春のやや涼しげな印象を持たせることに繋がります。
ただし、袖まくりしたときは手首まわりが寂しくなってしまうというデメリットがあります。
しかもコートの袖まくりは一般的にあまりメジャーな方法とはいえないので、先端がより目立ちやすい。
そこでコートの袖まくりでは、より腕まわりの小物使いが重要になってきます。
今回は腕時計と指輪を使いました。まず時計は通常より大ぶりなものを使ってます。
長袖シャツなどの腕まくりでは時計はコンパクトなものでも成立しやすいですが、今回はコートのボリュームに合わせて大ぶりな時計を選択。
黒ベースの時計ですが、フチのゴールドが装飾として目立つので、ロングコートのデザインに負けない存在感を出すことができます。
そしてもう1つは指輪です。
時計以外だと、腕に付けるアクセサリーはブレスレットが紹介されることが多いと思いますが、指輪もそれと近い効果が出せます。
ブレスレットより小さめですが、金属は少しの面積で十分な存在感があるので、1つ付けているだけで腕まわりの物足りなさは解消できる。
ギラギラとした指輪だと悪目立ちしやすいですが、この指輪はシルバーメッキを適度に剥がしたアンティーク調のもの。
好みは分かれるとは思いますが、こういった指輪ならキメすぎな印象を最小限に抑えることができます。
袖まくりと小物はセットで紹介されることが多いですが、コートの袖まくりはそれがより重要になってきます。
大ぶりな時計ではなく、たとえばブラウンなど色だけでボリュームが出せる時計でもOK。
指輪はブレスレットやバングルに置き換えてもいいですが、時計と比べると好みが分かれるところなので、TPOに応じて最適なものを選ぶ必要があるといえます。
コート+デニムジャケットに変化をつける方法
袖まくりの基本的なポイントは以上ですが、ここからはコーディネートの変化の出し方について。
ロングコートの内側にデニムジャケットを重ねていますが、普通に袖まくりすると上のような状態になります。
このままでもいいのですが、今回はダークトーンのコートに明るさをプラスするためデニムジャケットごと袖をまくっています。
手首などの先端は目立つと書きましたが、それを逆手に取って袖の色を切り替えるというアプローチをしました。
デニムジャケットの襟もコートの上から重ねています。
これは2020年の海外トレンドを参考にしています。
https://www.fashion-press.net/collections/11954
こちらはルメールというブランドの春夏コレクションの画像。
今期はこういったインナーの襟を外に出すパターンを定期的に見かけますが、こうすることで着こなしに明るさと変化をプラスすることができるんですね。
襟出しの違いを比べてみるとこんな感じ。
袖まくりでGジャンの裏地を使ったので、袖だけが悪目立ちしないよう襟出しの着こなしを優先しました。
襟出しは全体のバランスによってやる・やらないを決める必要がありますが、コーディネートの最後の調整として試してみるのをオススメします。
春のダークトーン×白スニーカー
今回はコートやGジャン、スラックスなど暗い色を中心に組んだので、その”ハズし”として白スニーカーを合わせました。
手首・足首の肌見せに白スニーカーをプラスすることで、より春らしさを出すことを狙っています。
通常だと白スニーカーは短足に見えやすいというデメリットがあります。
こんなふうにTシャツ・パンツの色がかけ離れている状態で白スニーカーを履くと、どうしても足元が分断されて短足に見えやすい。
けれど今回は黒Tシャツとネイビースラックスで上半身を繋げ、なるべく脚長効果を保てるようにしました。
他の色数を最小限にまとめ、最後にスニーカーでハズす。これが白スニーカーの最も簡単な使い方と言えます。
コートの袖まくりと聞くと特殊な着こなしに感じますが「小物で袖先の物足りなさを解消する」をベースに考えれば、意外と簡単に成立させることができるでしょう。