小柄の小松です。今回は2021年以降の靴のトレンドについて。
ここ数年はダッドスニーカーという「お父さんが履くような靴」がトレンドとして熱かったですが、最近はその流れが落ち着いて、別の靴にトレンドが傾きはじめています。
靴といっても革靴・スニーカーからサンダルまで様々ですが、今回のことを知っていると、それぞれを選ぶときの方針が立てやすくなるでしょう。
【靴のトレンド】ダッドスニーカーの次はトレッキング・トレイルシューズ?
タイトル通りですが、結論からいうと最近はトレッキング・トレイルシューズに注目が集まっています。
トレッキング=山歩き、トレイル=登山用の遊歩道という意味。
厳密にいうと違う意味ですが、ここではどちらも同じ”登山系シューズ”として扱います。
登山用シューズは無駄なデザインがない装飾靴
登山系シューズに注目が集まっている理由の1つに”デザイン”があります。
基本的に登山系シューズは足を守ることを想定してつくられているので、普通のスニーカーと比べると装飾の数が多い傾向があります。
スティーブ・ジョブズのような無地服のシンプルスタイルが流行っていた時期(ノームコア)は、靴もシンプルなものが選ばれやすかった。
いまはその反動でデザイン性の高い靴に注目が集まっているということです。
https://item.fril.jp/c2f3f1a3f6ce113f80ee724b166f8fab
そもそもダッドスニーカーが流行っていたのはノームコアの反動が大きいです。
色の切替・ボリュームのある形など、コンバースオールスターやadidasのスタンスミスと比べてかなり存在感のある靴。
当時は抵抗がある人も多かったと思いますが、足元をダッドスニーカーで”ハズす”という着こなしは街中でもたくさん見かけるようになりました。
https://zozo.jp/sp/shop/mono-mart/goods-sale/37829136/?did=64274817
しかしそうすると今度はダッドスニーカーを履く人が増えてきます。
そもそも洋服のトレンドとは「オシャレな人達が取り入れはじめているアイテム・着こなし」のこと。良い意味でみんなとは違う”差別化”ができている必要があります。
ということは、みんながダッドスニーカーを履いていたら差別化にならない。
もちろん既に持っているダッドスニーカーでも着こなしでカバーすることはできますが、そのためには着こなしのテクニックが必要になってくる。
つまりいまからダッドスニーカーを買っても、オシャレに見せるのは難しいんですね。
そこで台頭してきたのがトレッキング・トレイルシューズ。
同じく装飾の多い靴ですが、デザイン自体はダッドスニーカーよりは派手さがないので、少し大人っぽさがプラスされます。
クッション性を高めるための分厚いソール、足にピッタリ固定させるための太いヒモ・Dリング。これらは「機能的な意味のあるデザイン」なので自然な印象も出しやすい。
最近の洋服のトレンドはジャケット・スラックスをはじめとした大人びた着こなしがベースになってきていますが、そのイメージに少し寄せたのが登山系シューズ。
“装飾のある靴”という点は似ているので、ダッドスニーカーから自然な流れで移り変わってきているんですね。
大きくてボリュームのあるシルエット
少し触れましたがボリュームのある形も理由の1つ。
最近はフレアパンツ・ストレートパンツなど裾まわりが広がったブーツカット系のパンツが増えてきていますが、実は登山系シューズはそれらと相性がいい。
パンツと靴に似たようなボリュームがあることで、その”繋ぎめ”をキレイに整えやすいからです。
たとえば裾まわりが広いストレートパンツと合わせるとこんな感じです。
どちらもボリュームがあるので、どちらか一方が目立つことなく綺麗に繋げやすい。
実際やってみるとわかりますが、ここでオールブラックのコンバースなどを合わせてると、パンツのボリュームだけが目立ってバランスが悪く見えたりします。
そして登山系シューズのもう1つメリットはレザー素材にできること。
こういったシューズは耐久性を高めるためにボディをレザー素材にしたものが多い。
レザーシューズといえばスーツ用の革靴を連想すると思いますが、そうすると「デザイン性の高い大人びたシューズ」になってくれるんですね。
https://zozo.jp/sp/shop/maisonspecial/goods/53016218/?did=87876312
最近は足元をNIKEのようなエアソールにしたローファーなどを展開するブランドも増えましたが、人によっては違和感を覚える方も多いはず。
これらは大人びた革靴とラフなスニーカーの要素をミックスしたアイテム。
もともとこういった靴を作ってるブランドもありますし、カッコイイとも思うんですが、個人的にはどうしても違和感ある。
けれど登山系シューズならそういった違和感は出にくい。
もちろん靴自体にボリュームがあるので抵抗がある人もいるはずですが、モノ単体で見ると最初からバランスが取れています。
https://www.fashion-press.net/collections/gallery/62142/1076426
ブランドによってはオリジナル性を出すために”ひねり”を加えているところもあります。
たとえば上のシューズはボリュームを少し抑え、より光沢のあるレザー素材にし、そのぶん靴紐を明るい色に変えています。
https://zozo.jp/sp/shop/stellamccartney/goods/53139919/?did=88404300
レザーではなくても、化学繊維を使って近い風合いを出してるブランドもあります。
このシューズはエナメルのような光沢を出し、足元はゴツゴツとしたソールになっています。
こうすればデザイン性を高めつつ、革靴のようか大人っぽさをキープすることができる。
オリジナルでつくったり、すでにあるブランドに別注をかけたり様々ですが、基本的に登山・アウトドア系をモチーフにしたシューズが増えているんですね。
革靴・スニーカー・サンダルも同じ発想で選ぶ
登山系シューズがトレンドの本質を捉えているという話ですが、このことが頭の片隅にあると他のシューズ選びもクリアになってきます。
注目すべきはデザイン・シルエット・素材。
どれか1つで構いません。この3つの要素のどれかを取り入れたシューズを選べば、トレンドの洋服と合わせやすいでしょう。
たとえばこういった革靴。
レザー素材で足元はゴツゴツとしたソール。先端にはUチップという立体的な装飾が付いています。
登山シューズとはテイストが違いますが、適度な装飾・ボリュームがあるので汎用性の高い1足として重宝するでしょう。
スニーカーだとたとえばこういったタイプ。
黒いボディはレザー素材。そして下半分は明るくて膨張して見える白。
これに黒いストレートパンツを上からかぶせれば、足元に適度なボリュームを出すことができます。
あとはサンダルですが、こちらはデザインのみ参考にしました。
比較的コンパクトな形ですが、甲の部分に白いプリントが入ってることで適度にボリュームがあるように見えます。
あるいはエナメル素材を選ぶというのもアリです。
エナメルは光の反射で独特の存在感を放ってくれますが、これは言い換えると足元にボリュームを出せるということでもある。
持っているパンツ次第で相性のいい靴は微妙に変わってきますが、闇雲に探すよりは失敗を防げるはずです。
ということで今回のポイントは…
・「デザイン性のある革靴」がポイント
・登山系シューズは無駄なデザインがない
・他の靴も同じ発想で選ぶ
ぜひこの考え方を頭の片隅に入れてみてください。