小柄の小松です。今回はデザイン・履きやすさともに文句のつけようがない白スニーカーについて。
ネットでスニーカーを探すとカッコ良さそうなものがいろいろ出てきますが、どうしても実物を見て履いてみないとその良さはわからないもの。
今回紹介するスニーカーも、ネットの情報だけではなかなか購入に踏み切れなかったんですが、店舗で履いた瞬間、その完成度の高さにうなってしまいました。
細部まで特徴を紹介していきたいと思います。
密度の濃いデザインスニーカー
こちらが今回紹介するスニーカー、オニツカタイガーのコレソンロー
とてもシンプルなスニーカーに見えますが、細部までかなり凝ったつくりになっています。
まず1番目を引くのはサイドのパンチング。
オニツカタイガーのロゴラインを細かいパンチングで表現することで、白のボディに立体感を持たせています。
ロゴのパンチングと合わせて、糸の縫い目までもデザインの一部として機能しているという細かなつくり。
ボディに使われているのは主張の少ないツルっとした牛革ですが、細かい装飾を際立たせ、大人っぽさとラフさの中間をいくバランスになっています。
また靴紐は普通のスニーカーと違って丸紐が使われています。
シュータン(足の甲に当たる舌のようなパーツ)もロゴを真っ白にしているので、スニーカーというラフなアイテムなのに革靴の雰囲気も感じさせるつくりです。
スタンスミスとの違いは?
さてこのコレソンロー、パッと見ただけではadidasスタンスミスと非常に似た形をしています。
けれど醸し出す雰囲気はどこか違う。少しヤンチャなイメージを漂わせています。
その理由は、コレソンローのコンセプトがバスケットボール用シューズだからです。
バスケットボール用シューズは体育館の床との相性を考えて、靴底を滑りにくくしたり、厚みを出して衝撃を吸収しやすくします。
https://zozo.jp/sp/shop/adidas/goods/44089490/?did=73073020
一方のスタンスミスは元々テニスシューズ。クッション性はそこまで高くなく、どちらかというと滑りのいい靴底です。
お互いにそもそものコンセプトが違うので、醸し出す印象も変わるということになります。
コレソンローの魅力は、バスケットボールシューズでありながら、大人びたクラシカルな雰囲気があること。
ラフな印象の強いバスケットボールシューズを、色数を絞ってドレスシューズのように見せている。そのバランスがなんともいえない魅力に繋がっているんですね。
履きやすさへの徹底したこだわり
コレソンローはデザインだけでなく、履きやすさへのこだわりも魅力。まず靴底はいわゆるガムソールが使われています。
クッション性が高くて脚の負担が少ないのはもちろん、ベージュなので靴底が白いスニーカーよりも汚れを気にしなくてすみます。
以前紹介したオニツカタイガーのローンシップは靴底まで真っ白なのが気になる点でした。
クリーンな印象が高いとはいえ、履いていて汚れが目立つとなると自然に履く回数が減ってしまうからです。
コレソンローは汚れを気にせず気軽に使えるというのが嬉しいところです。
今度はスニーカーの内側を見ていきます。側面が少し毛羽立ちのある素材なのがわかるかと思います。
実はコレソンローの内側には豚皮が使われているんです。
豚皮は軽い・柔らかい・耐久性が高いという特徴があるらしいんですが、通気性がいいのもポイント。
蒸れやすい靴の内側に豚皮を使うことで、肌への馴染みの良さと通気性の両方を高めてくれているんです。
ちなみに日本の豚皮は飼育から製造まで安定しているので評価が高く、海外ブランドでも使うところが増えているんだそうです。
それと中敷にも工夫がされています。
足の”土踏まず”付近に厚みを持たせることでフィット感を高めてくれているんです。
だいたいの中敷は土踏まずが浮いてしまいますが、足の形にぴったりフィットすることで違和感を極限まで減らしてくれます。
オニツカタイガーには3万円代のモデルもありますが、それらと同じ技術の中敷が使われているので、1万円代のスニーカーとしてはかなりクオリティが高いといえます。
ローンシップからコレソンローへ
当初は以前紹介したローンシップというモデルを気に入ってましたが、比べてみるとその違いに驚きを隠せません。
今回コレソンローの魅力に気付けたのは、実際に店舗で履いて、店員さんから細かい特徴を聞くことができたからです。
豚皮・中敷の工夫に関しては公式サイトに載ってない情報だったので、オンラインストアで眺めているだけでは多分買うことはなかった。
靴はサイズ感も含めて店舗で履いてみるのが何よりも説得力があるなと実感しています。
密度の高いデザイン、上品な素材、細部までこだわった履き心地の良さは、店舗でその良さを体感してみてほしい1足。
日本の靴メーカーの技術が詰まった傑作だと思います。オニツカタイガー コレソンロー