小柄の小松です。今回は夏のグレースラックスの使い方について。
洋服の着こなしは黒いパンツを穿いていればたいていバランスが取れますが、飽きてくると別の色を使いたくなるときもあったりします。
とはいえ派手な色・柄だと難易度が上がってしまう。そこで今回は黒よりは明るいけど落ち着いた色であるグレーを使った着こなしの提案。
グレースラックスというと”おじさんぽい”と感じる方もいると思いますが、ポイントをおさえると意外と使いやすいことが実感できるはずです。
グレースラックスの着こなしが似合わない理由【明るいトップスを選ぶ】
ということで今回はユニクロのグレースラックスを使った着こなしを提案します。
下記に使用アイテムを載せていますが、後ろの数字がサイズです。
使用アイテム
ヘインズ:BeefyTシャツ刺繍リメイク(M)
ユニクロU:ワイドフィットテーパードパンツ(70)
PADRONE:ベビーカーフローカットシューズ(40)
テンデンス:ラウンドガリバー
amp japan:オーバーラップフラットリング(17号)
アニアリ:レザートートバッグ
Paul Smith:オーバーチェックキーリング
JINS:ファインフィットシートチタン
この着こなしで気をつけたポイントを書いていきます。
白Tシャツを合わせた理由
まず今回は白いTシャツを使っていますが、白を選んだのには理由があります。
グレーより明るい服を使うことで、上半身のほうに目線がいくようにするためです。
たとえば黒いパンツを使うと、たいていの場合は上半身のほうが明るい服になりますよね?
スーツで使うYシャツは明るめの服が基本なので上半身のほうが明るく見える。それと同じように、上が明るく下が暗いという組合せはとても自然な印象を与えることができます。
けれどグレーのパンツを使った場合、黒やネイビーの服を合わせると上半身のほうが暗くなってしまう。
でもすべての色のなかで一番明るい”白”を使ってあげれば、上が明るく下が暗い組合せをつくることができるんですね。
今回は少しゆったりしたグレースラックスを使ってますが、明るい白を合わせることで下半身だけが浮かない組合せを意識しています。
しかも白は他の明るい色と比べると落ち着いた印象があるカラー。赤やオレンジを使うより大人びた雰囲気を出すことができます。
ごくごく普通の組合せですが、こういった色の明るさを意識するだけでもバランスを整えることは可能です。
もちろん絶対に白Tシャツを使えというわけではありません。
たとえばこの服装のように部分的に白が入ってるだけでも、上半身を明るく見せて上下のバランスを取ることができます。
上が細く下が太い”Aライン”をつくるときなどは話が変わってきますが、上下を細く見せる”Iライン”を意識するときは、まず白い服を合わせてみるのが簡単といえるでしょう。
短足に見せない”色の配置”
続いて合わせる靴ですが、今回の場合はスニーカーより革靴のほうがベターだと判断しました。
スラックスは大人びた要素のあるパンツですが、黒よりはラフな印象が出ます。さらに合わせてるのはTシャツ。
そこで足元に革靴を使うことで、なるべくスーツの大人びた要素がプラスされるようにしました。
ところでスラックスと靴の色が違うと脚の短さがバレやすいですが、今回は”色の配置”でそれを誤魔化しています。
上から順に白・グレー・黒を使っていますが、色の明るさで見ても同じ順番。
上半身を目立たせつつこういった自然な色の配置にしてあげると、意外と脚の短さが目立たなかったりするんですね。
もちろんパンツと靴が同色のときよりは短かく見えますが、極端に短足に見えなければ許容範囲だと考えるのがいいかと思います。
バッグで色味を統一する組み合わせ
今回もう1つ工夫したのはパンツとバッグの色味を近づけたこと。
明るい白を使った上半身に対して、下半身をグレーにまとめる。こうすることで上下にメリハリが出るようにしています。
全体の色数が増えると子どもっぽい服装に偏りやすいですが、色味が違うとはいえ下半身はグレー中心。
さらにバッグはレザー素材を使っているので、黒じゃなくてもスーツの印象がプラスされるようにしています。
黒いバッグでもいいとは思いますが、こんなふうにバッグの色で少し変化をつけてみるというアプローチもありではないでしょうか?
それと細かい話ですが、今回はスラックスのベルトループにキーリングを引っ掛けています。
服の組合せ自体がかなりシンプルなので、地味な印象を減らすために腰からキーリングがチラッと見えるようにしました。
本当にほんの少しの面積ですが、グレーバッグと合わさると地味な印象を減らす効果は高まります。
単純に黒いバッグを合わせるだけでもいいんですが、服装の邪魔にならない範囲で小物を足す。
こういった発想があれば、シンプルな服装でも違った雰囲気を出すことができるでしょう。
ということで今回のグレースラックス使いのポイントは…
・上半身にグレーより明るい白を使う
・色の配置でも極端な短足は防げる
・バッグや小物で上下にメリハリをつける
グレースラックスは少し工夫が必要ですが、黒いスラックスに飽きたときはぜひ今回の考え方を頭の片隅に入れてみてください。