小柄の小松です。今回は身長が低いメンズ向けのオーバーサイズコートの合わせ方について。
「自分は身長が低いから、大きいコートだと服に着られてるような感じになる…」
イメージだけでなく、実際に着てみてもそういった印象が付きまとうのがオーバーサイズコート。僕も身長が162cmなので苦戦することが多めでした。
確かに大きすぎるコートはミスマッチな雰囲気が出ますが、多少の大きさであれば着こなしでカバーすることは十分可能です。
低身長・小柄メンズがオーバーサイズコートを着こなすポイントは?
ということでオーバーサイズコートを使った着こなしを提案します。
下記に使用アイテムを載せていますが、後ろの数字がサイズです。
使用アイテム
soe:スプリングコート(1)
ユニクロ:MA-1ブルゾン(M)
GU:ポンチモックネックT(M)
無印良品:ヤク混ウールセーター(L)
ユニクロ:セルビッジジーンズ(30)
無印良品:足なり直角靴下(グレー)
PADRONE:ベビーカーフローカットシューズ(40)
PaulSmith:チェックキーリング
無印良品:PCポケット付きリュック
JINS:ワイドシートメタル
丈が膝下まであるロングコートですが、この着こなしで気をつけたポイントを書いていきます。
トップスとボトムスを明るくする
オーバーサイズコートが大きく見えてしまう最大の原因は「インナーのボリューム」が足りないことです。
ここでいうインナーとは、セーターなどのトップスからパンツまで、コートの内側すべてを指します。
それぞれのアイテムにコートに負けないボリュームがあると、全体でバランスを取りやすくなるんです。
「ボリューム」と聞くと、ワイドパンツなど文字通り大きいものを浮かべるかと思いますが、ボリュームは別の方法でも出すことができます。
今回の着こなしで使っているインナーは次の通り。
・白のハイネックTシャツ
・やや明るいブラウンのセーター
・ゴールドジップのMA-1
・ロールアップしたインディゴデニム
つまりここでは大きさではなく「明るい色」を使ってボリュームを出しているんです。
まず白はすべての色のなかで1番明るく目立つ色。
これをセーターと重ね着することで、発色を抑えつつボリュームが出るようにしています。
セーターもコート・ジーンズより明るい色を選んでいるのでボリュームを足すことに繋がっています。
人間の目は明るい色に視線がいきやすいので、上半身に目立つ色が1点あるだけで視線を誘導してスタイルよく見せることができます。
また非常に細かいですが、アウターのゴールドジップも同じ効果を狙ってます。
ブラウンセーターと近いゴールドジップを挟むことで、わずかですが全体に明るさをプラス。
このコートはもともと春用なので、単純に冬の防寒対策としても効果的です。
もう1つはインディゴのジーンズ。
男性のファッション指南サイトだと、細身の黒スキニーを持っていれば何にでも合うと書かれることが多いです。僕自身も使いやすいとは思ってます。
けれど黒はすべての色のなかで1番暗くて細く見える色。オーバーサイズのコートに合わせると脚だけが細く見えて、コートに対してチグハグな印象が出てしまうんですね。
けれど黒より明るいインディゴデニムだとほんの少しボリュームが出て、コートの大きさに寄せることができます。
またインディゴデニムでは裾をまくる「ロールアップ」をするパターンが多いですが、これもボリュームを出すのに最適な方法。
このジーンズの裏は明るい白なので、ほんの少しまくるだけでコートに負けない存在感を出すことができるからです。
ちなみにジーンズ以外でも下半身にボリュームを出すことはできます。この着こなしではスラックスを合わせています。
スラックスは黒スキニーと比べると横幅のあるゆったりしたシルエットなので、同じ黒でもコートのボリュームに合わせることが可能です。
とはいえ低身長男子の場合、綺麗なシルエットのスラックスを見つけるのがとても難しい。なのでインディゴデニムを合わせるのが比較的簡単だといえます。
腰回りの身幅もキーリングでカバーできる
ここからは小物の説明になりますが、今回は腰に金属のキーリングをぶら下げています。
オーバーサイズコートは着丈だけでなく、身幅の広さもチグハグな印象をつくる原因になりやすい。
そこでキーリングを挟むことで装飾を増やし、コートのボリュームが目立たないよう工夫しました。
単純に全体の地味な印象をカバーするためでもあります。
小さなことですが、キーリングの有り無しで全体のバランスは変わってくるもの。
数年前まではシンプルな着こなしが好まれる”ノームコア”という流れがありましたが、最近は柄物やワイドパンツなど「変化のある着こなし」が好まれる傾向があります。
とはいえ柄物・ワイドパンツなどは抵抗がある方も多いはず。特に低身長男子だとワイドパンツは尚更。
けれどこういった「ワンポイントの装飾」でもトレンドに寄せることは十分可能です。1つ持っていても損はないでしょう。
定番の型があると組合せに困らない
さて今回の着こなしですが、実はこのインナーの組合せは他のコートでも合わせやすい「万能の型」です。
明るいトップス・黒より立体的なインディゴデニム。この組合せがあれば、ロングコートを使った着こなしではあまり困ることがありません。
たとえばこれはビジネスで使われるイメージが強いステンカラーコート。
今回のインナーでMA-1を脱いでキーリングを外しただけの秋用の組合せですが、バランスは問題なしです。
こちらは男性のファッションでよく使われるチェスターコート。
マフラーを首から垂らした秋の終わり頃を想定した着こなしです。同じようで違う服装になってることがわかるかと思います。
コートやマフラー・小物を調整するだけで対応できる。
秋から真冬までこれ1つで対応できるので、迷ったらこの服装をよくやっています。
好きな色やアイテムによって人それぞれ変わると思いますが、こういった万能な型を1つ持っているだけでかなりラクになるでしょう。
身長が低いと「オーバーサイズ」と聞くだけで避けがちですが、コートそのもののデザインと組合せに気をつければ、多少の大きさはカバーできます。
大きめのコートを持っているという方は、今回の方法を是非一度試してみてください。