小柄の小松です。今回はスーツジャケットに合わせるTシャツについて。
ビジネス用のジャケットにはYシャツを合わせるのが基本ですが、規定の緩い会社ならTシャツの上からジャケットを羽織ればOKなところもあるはず。
ただそこで問題になるのがジャケットの”襟汚れ”。
その悩みを解決するために作られたジャケット専用Tシャツについてレビューします。
ジャケットの襟汚れを防ぐナノユニバースのジャケTの特徴
こちらが今回紹介するnano universeのジャケT
身長162cmの小松だと本来Sサイズですが、それだと身幅がキツそうだったのでMサイズを買ってみました。
テレワーク・ビジカジの流れに沿った発想
まず”ジャケT”という名前についてですが、文字通りジャケットに合わせることを想定したTシャツ。
普通のクルーネックTシャツはYシャツと比べて襟が低いもの。
そうするとジャケットの襟裏が肌に直接当たるので、Tシャツにジャケットを合わせたら首後ろに”皮脂汚れ”が溜まりやすい。
それがウールジャケットなら基本的に家庭用洗濯機で洗えないので、襟が汚れてきたら毎回クリーニングに出す必要がある。
普段のジャケットなら着る回数を減らせばいいですが、仕事用だとなかなかそうはいきません。
そこでナノユニバースが提案したのが、後ろ襟だけ高いTシャツ。
今回買ったのは2021年モデルですが、このシリーズ自体は2020年から展開されています。
前から見たら普通のクルーネックTだけど、実際に着たらジャケットの襟汚れを防いでくれるというのがコンセプト。
これはサイドから見た写真。わかりやすくするため、襟のフチを黒く表示してます。
襟幅は前中央が1.5cmで、後ろ中央が4cm。
前から後ろにかけて少しずつ襟幅を広げているというつくりです。
実際に合わせてみるとこの形のメリットが分かります。
Tシャツのほうが高くなるので、ジャケットの襟に肌が当たることがない。
ちょっと高さがギリギリな気もしますが、これならジャケットが汚れる心配はないでしょう。
後ろ襟が高くなってますが、首まわりの開きは少しだけゆったりめ。
首元がキツいとそれが不快になったりしますが、緩めなのでストレスを感じることもない。
ちなみに左腰の裏タグは”ブラック”です。
普通の白タグだとジャストサイズのTシャツを着たときにタグだけ透けやすい。
そこで黒タグにすることでパンツの色と同化させ、タグが目立ちにくいようにしてるのだと思います。細かいところまでよく考えられてますね。
ここまではメリットだけを書きましたが、実はこのTシャツ、総合的に見ると結構デメリットが多いのです。
デメリットは生地の”薄さ”
このTシャツ最大の欠点は生地の”薄さ”です。
失礼な言い方をすると結構ペラペラで、それがTシャツの魅力を半減させているように感じます。
綿100%ですが、生地の薄さでいうとユニクロが1枚1000円で出してる”スーピマコットンT”と同じくらい。
ただ、ナノユニのジャケTはユニクロのスーピマTより生地がシワになりやすい。
“シルケット加工”というシルクのような風合いを出す加工をしてますが、洗濯するとシワが目立つのでむしろ安っぽく見えてしまうんですね。
サラリーマンをターゲットにしてる服ですが、そもそもスーツジャケットのインナーに高級感を求める人ってそんなにいないはず。
どちらかというとシワが付きにくい”イージーケア”を求める人のほうが多いはずです。
しかもこういう薄いTシャツって、アウターを羽織ると首まわりに変なシワが寄ってしまうんです。
つまり襟まわりの汚れを回避できるけど、見た目はあまり綺麗にならない。
これだったら普通の厚手Tシャツ×家で洗えるジャケットでいいはず。
ビジカジが成立する職場なら機能性重視のジャケットを着てもOKなはずですから。
ちなみに洗濯前後の伸び縮みを比較しました。
後ろ襟が高いので数字だけ見てもわかりにくいですが、裾丈は伸びるので思った以上に長くなります。
逆に胴回りは縮んでかなり細くなるので、思った以上に縦長なTシャツになる。
ここで着てるジャケットの着丈は74cmです。
普段着として使ってるロングジャケットなのでビジネス用じゃないですが、MサイズのジャケTを合わせるならジャケットもこれくらいの丈が必要になってきます。
ユニクロのイージージャケットでいうと着丈74cmはLサイズくらい。
なのでMサイズのジャケTは身長170〜175cmの人向けといえるでしょう。
しかも生地が薄いので、腰回りが張り付くと余計にシワが目立ってしまう。
僕はMサイズを購入しましたが、Sサイズだったらかなりパツパツになってたと思います。
細身の男性ならSでも着れるかもしれませんが、スーツジャケットに合わせるなら少なくとも身長165cmは必要。
Sが1番小さいサイズなので、そう考えると低身長男子には不向きなサイズ展開です。
なので生地の光沢よりも、厚さとシワの付きにくさを優先したほうが良かったんじゃないかというのが正直な感想です。
正直、お勧めしません
実際に着てみてわかったのは、積極的にオススメできるTシャツではないということです。
繰り返しになりますが生地のシワ・薄さがデメリットでしかないので、オンオフどちらで使っても不便さがある。
1枚3850円。仕事で使うなら2,3枚購入することになりますが、ナノユニバース好きでもそこまで出したいと思える人がどれくらいいるか。
「世の中のニーズに合った新しい洋服をつくる」
この発想はとても素晴らしいですが、まだまだ改善の余地があると思います。
来年また販売することがあれば、生地のシワ・薄さを解決する必要があるでしょう。
・アプローチ自体はとても素晴らしい
・生地の薄さで魅力が半減してる
・現状、オンオフどちらでも使いにくい
ちなみにブログ読者の方からいただいた情報で、これより安いジャケTを見つけました。
気になる方は下記の記事をご覧ください。