小柄の小松です。今回はニット・セーターを肩掛けする着こなしについて。
シンプルな無地の服が好きな男性は、どうしても変化の少ない似たような服装に偏ってしまうこともあります。
けれど無地の服でもいつもと違う新鮮な着こなしをつくることはできます。それが今回紹介する”ニットの肩がけ”です。
ニットの肩がけで秋冬コートにバリエーションを足す【プロデューサー巻き】
ということでニットを肩がけする着こなしを提案します。
下記に使用アイテムを載せていますが、後ろの数字がサイズです。
使用アイテム
soe:スプリングコート(1)
ユニクロ:カシミヤセーター(L)
ユニクロ:MA-1(M)
ユニクロU:タートルネックT(M)
ユニクロ:セルビッジジーンズ(30)
アノニマスイズム:柄ソックス
PADRONE:ベビーカーフローカットシューズ(40)
agnes b.:2wayナイロントートバッグ
PaulSmith:オーバーチェックキーリング
JINS:ファインフィットシートチタン
ちょっと変わった組合せですが、この着こなしで気をつけたポイントを書いていきます。
カシミヤセーターは着るだけじゃもったいない
今回のテーマは”ニットの肩がけ”ですが、これをやろうと思ったのはセーターの使い方にバリエーションを足すためです。
ウールのセーターは秋冬に大活躍してくれる洋服ですが、何度も着てるとダメージが増えて傷みやすいので着るのを躊躇することも多め。
上のセーターは”繊維の宝石”ともいわれるユニクロのカシミヤセーターですが、高級感と引き換えに脆くなりやすいという弱点があります。
実際ユニクロのタグにも「着たら2,3日は休ませてあげましょう」なんて書いてあるくらい。「もっと気軽に使えたらいいのに」という思いがありました。
そしてこのセーターは襟がVネックですが、襟の形がクルーネック・Vネック次第で着こなしが制限されることも多め。
どちらのタイプも魅力的ですが、襟の形に関係なく使える方法があれば、もっとバリエーションが増やせるという悩みもありました。
そこで試してみたのが今回の肩がけスタイル。
着ないでパサっと掛けてるだけなのでセーターへの負担が少なく、襟がクルーネック・Vネックどちらでも関係なく使えます。
首に巻くアイテムといえばマフラーやストール。けれどカシミヤセーターは素材が肉厚なので、マフラーのように使っても貧相な印象が出にくい。これも大きなポイントです。
合わせているコートは襟が寝ているチェスター型ですが、チェスターコートは顔まわりにボリュームが出なくて物足りない印象が出ることもあります。
なので上のようにマフラー類を使うことが多いんですが、顔が大きく見えないように巻こうとすると、パターンが限られてしまう…。
マフラーは基本的に”縦方向”に装飾をプラスするものですが、肩がけは縦だけじゃなく横方向にも変化を付けることができます。
マフラーはいくら大きいサイズでもこういった形で使うのは難しい。
まさに肉厚なカシミヤセーターの特徴を活かしたスタイルといえます。
色数を減らせばダサく見えない
https://matome.naver.jp/m/odai/2140314619369034301/2140314829670144603?yclid=YJAD.1580049248.meZJjO2dcq18ufrc_EozjvB3kKbwNjmmEJGWPgOHjV.R9rWwlF7Y23rzcwQ75a4.lqkEpkH5QUAM1tk-
ところで今回のニットの肩がけ、いわゆる”プロデューサー巻き”と呼ばれる方法を使ってます。
1980年代のバブル期に、テレビ局のプロデューサーがカーディガンを肩がけしていたことが発祥とされるプロデューサー巻き。
けれど上のような方法だと着こなしのハードルはかなり高め。肩がけ部分が目立って一種の”古臭さ”が出てしまうからです。
そこでニットの肩がけをするときの注意点は、服装全体の色数を少なくすることです。
今回のニットはダークグレーですが、直接触れるコートは黒に限りなく近いネイビー。
ジーンズ・タートルネックTは明るめですが、全体に占める面積が少ないので、セーターが悪目立ちしにくい色の組合せになっています。
色が近いから違和感は少ない。けれど色が違うからこそ地味な印象を減らすことができる。
どんな色のセーターでもできるとは限りませんが、手持ちのセーターが暗い色のものなら試してみる価値はあると思います。
トートバッグで下半身にボリュームを足す
また、今回の着こなしではもう1つ気をつけたことがあります。それは「下半身にボリュームを出すこと」です。
ニットの肩がけは上半身にボリュームを足すことになりますが、そうすると下半身が極端に細く見えて上下のバランスが悪くなってしまうこともあるからです。
理屈としては、コートにパーカーを合わせたときと同じ感覚です。
パーカーにリュックを合わせると上半身だけが膨れ上がりますが、トートバッグを合わせることで上下を同じボリュームに統一することができます。
ニットの肩がけはパーカーよりも面積が広いので、リュックを合わせると顔まわりがゴチャついてしまうのが想像できるかと思います。
「バッグはいくつか持ってるけど、この服装に何を合わせればいいかわからない」
そういったときは”上下のボリューム”に注目して選んでみてください。頭の中でイメージするだけでも選択肢が一気に絞られてくるはずです。
帽子やマフラー・ストールとは違う変化のある着こなし。同じ洋服でも発想次第で自由な使い方ができるのもファッションの魅力の1つです。
同じような服装が続いて飽きてきたという方は、是非ニットの肩がけを試してみてください。