小柄の小松です。今回はユニクロUの服の選び方について。
ここ数年、春夏・秋冬の2回に分けて発売されているユニクロU。
元エルメスのデザイナーであるクリストフルメール氏とのコラボで安定した人気がありますが、その洋服には一定の特徴があるように感じます。
今回の考え方を知っていると、毎シーズンどういった服を買えばいいかのヒントが見えてくると思います。
ユニクロUの洋服の選び方・コーデのポイント【色・デザインの特徴】
ということでユニクロUの基本的な特徴についてです。
シーズンによっておすすめアイテムが微妙に変わったりしますが、最低限知っていてほしいことをまとめていきます。
絶妙なカラー展開
ユニクロUの服は形がシンプルなものが多いですが、特にわかりやすい通常ラインとの違いは”カラー展開”にあります。
毎シーズン追ってる人ならご存知だと思いますが、どれも通常ラインにはない色合い。
「大人びてるけど地味になりにくい」という絶妙なバランスが感じられるカラーが多いのです。
たとえばTシャツだとこういったカラー。
オレンジというともっと発色の強いものを思い浮かべるかと思いますが、ユニクロUは明るすぎず暗すぎない色合い。
ブラウンに関しても同じですね。他のブランドで探してもこういったカラーを見つけるのは難しい。
少なくとも同じ価格帯ではほとんどお目にかかれないカラーが揃っています。
「明るすぎず暗すぎない」というのはコートやジャケットなども同じ。
たとえばトレンチコートは黒・ネイビー・ベージュなどが一般的ですが、こちらはほどよく明るい”くすんだグレー”。
秋冬シーズンに出た服ですが、着こなし次第では春に使っても違和感はありません。
「黒だと重すぎるし、ベージュだと明るくてハードルが高い」という悩みを見事に解決してくれるカラー。
こちらは春夏に買ったネイビージャケットですが、これもよく考えられた色です。
ユニクロのネイビーというと黒に近いダークネイビーが定番ですが、こちらはそれより明るめ。
実際に着てみるとわかりますが、この明るさのおかげでジーンズと使ったときに上下の色合いが綺麗にマッチしてくれます。
ユニクロUのジャケットはスラックスとセット展開するのが基本ですが、スラックスを買わなくても上下に統一感のある服装をつくることができる。
これは普通のネイビージャケットでは難しい。どこまで意図してるかは分かりませんが、通常ラインにはないポイントをおさえてくれてるのは間違いありません。
ちなみに上のジャケットはポリエステルという化学繊維を使っています。
色が明るいので「安っぽく見える」という意見があったりしますが、個人的には着こなしでカバーできる範囲の風合い。
他のアイテムでも素材によって厳しい意見が言われることがあります。
別ブランドで値段の高い洋服を見ていると確かに風合いに違和感を覚えることもありますが、それでも絶妙なカラー展開のおかげで手に取りたくなるラインナップ。
総合的に考えると、特にオススメなのはグレーですね。
コート・ジャケットからTシャツ・スラックスまでいろんなカテゴリーで見かけますが、どれもかなり満足度が高い。
実はブラックも少しくすんだカラーになっているんですが、ブラックだと素材の関係で逆に安っぽく見えやすいこともあります。
「黒は素材の良し悪しがバレにくい」という考え方もありますが、近くで見ると意外と黒も違いがわかる。素材だけで選ぶなら他のブランドのほうが良かったりもします。
なので色で選ぶならユニクロUらしさのあるグレーに注目するのがベターかと思います。
これはユニクロUに限らず他のブランドでも同じですが、基本的にユニクロUの服同士を合わせるとバランスが取りやすい。
ここで使ってるダウンジャケットは結構主張が強いですが、スラックスもユニクロUのものにすると不思議と馴染んでくれたりします。
もちろん他のブランドの服を使っても成立することはありますが、たとえばグレースラックスの色味がちょっと違うだけでチグハグな印象が出ることもある。
JWアンダーソンとのコラボでも似たようなことが起きますが、単体で買うよりも、ある程度は”複数買い”したほうが着こなしのハードルは下がるといえるでしょう。
去年と似た服でもデザインは少し変わる
デザインがシンプルだと書きましたが、ここで注意してほしいのは「似たような服でもデザインは微調整されてることが多い」ということ。
同じ名前の服でも毎回細かいアップデートを繰り返してるのは通常ラインも共通ですが、ユニクロUもその傾向があります。
しかも場合によってはそれが着こなしのハードルを高くする原因になったりするのです。
たとえば2020秋冬に買ったダブルフェイスオーバーコート。毎回出てる”チェスターコート”に相当するアイテムです。
毎年と同じつくりに見えますが、身幅が広くなったりボタンの位置が変えられてたりと仕様変更がされています。
実際に着てみるとわかりますが、2020年秋冬コートが裾ブワッと広がることで、着こなしによっては太って見えることもある。
腰から裾まわりにかけて少し広がってるのが分かるかと思いますが、何かしらの対策をしないと上手く着こなせないようなつくり。
つまり単に無地のクルーネックセーターに合わせるだけではバランスが取りにくい。見た目がシンプルであっても、意外とクセが強かったりします。
上の着こなしでは裾の広がりを誤魔化すために目立つスヌードを使ってます。パーカーを使っても裾の広がりが目立つのを防げます。
大袈裟だと思うかもしれませんが、見た目がシンプル=着こなしが簡単とは限らないんですね。
これはスラックスなどのパンツ類でも同じことが起こります。
ここ数シーズンの定番になっていた「ワイドフィットテーパードパンツ」ですが、元の裾丈が10cmほど違うしウエスト回りの仕様が変わっています。
しかも2020年のモデルは2019年より素材が少し薄くなっていました。
実はこれも今後のトレンドを意識したマイナーチェンジなんですが、パッと見で気付かないところまで細かく調整が加えられてたりします。
メリット・デメリットになるかは毎回バラバラですが、同じ名前・去年と似たデザインだったとしても”違うアイテム”だと考えるのがベターかとおもいます。
ユニクロUだけでは地味になりやすい
それと着こなしを考えるときのポイントですが、ユニクロUのアイテムだけだと地味に見える傾向があります。
ルメール氏は自身のブランドでも”くすんだ色の服”が多いですが、カラフルな服を合わせないとダークトーンだらけになりやすい。
https://www.fashion-press.net/collections/gallery/57787/1001608
ルメール氏がもともと活動してる”ルメール”というブランドがありますが、こちらはより上質な素材を使ってるのか、落ち着いた色でも立体的に見えやすい。
ユニクロの素材が悪いと言いたいわけじゃないですが、本家ルメールとは価格帯が違います。なのでルメール氏の意向を100%再現できるとは限らない。
そこでユニクロUを使った着こなしでは、どこかに明るいカラーを使ってあげるのがオススメです。
たとえば明るいスウェットや靴下などでOK。
明るい洋服は子どもっぽく見られやすいですが、くすんだ色のユニクロUと合わせれば適度なアクセントになってくれます。
もしユニクロUのラインナップに明るい服があったら、それを買って合わせてあげてもいいでしょう。
上の着こなしはユニクロUのジャケット・スラックスに、同じくユニクロUの明るいトップスを合わせてます。
「くすんだ色が多い」と書きましたが、シーズンによってはこういった派手なカラーの服を扱ってることもある。
もちろん他のブランドの服を使ってもOKですが、基本的にユニクロU同士のほうが合わせやすいデザインになってるので、似たような形・色などを意識したほうがいいでしょう。
ということで今回のポイントは…
・グレーを中心とした絶妙なカラー展開
・去年と似た服でもデザインが変わる
・着こなしにカラフルな色も足してあげる
ぜひこの考え方を頭の片隅に入れてみてください。