小柄の小松です。今回は誰かの方法を徹底的にマネすることの大事さについて。
洋服やその着こなしに限らず、誰かのマネをするのはあまり良くないことだというイメージがあると思います。
けれど尊敬する人をひたすらマネすることは、自分のスタイルを知るキッカケになるということがわかってきました。
他人の方法を徹底的にマネしていたら、自分の服選びに個性が見えてきた話
タイトル通りです。他人をマネし続けたことで、自分のモノの選び方に基準ができてきました。
主に洋服についてですが、これは他のことにも当てはまると思います。
個性的な服装を勝手にマネした
まずメチャクチャ極端なマネを勝手にやったことがあります。いつもとても個性的な服装をなさるAさんという方のマネです。
3年前に洋服好きのコミュニティに入って以来、1番お世話になったといっても過言ではないAさん。
彼は洋服についての知識量がハンパじゃなく、毎月古着屋でハイブランドの良品を見つけては、常に新しい着こなしをつくります。
高く売れる服を選んでいるので買取価格も高く、クローゼットの循環も早い。
その一方で20年以上前のジャケット、知人からいただいた服などは手元に残しておく。ストイックでありながら義理堅い性格の方です。
そんなAさんですが、僕の服装をもっとカッコよくしようと思ってくれたらしく、僕の家に2回来てくださったことがあります。
僕が洋服についてのブログを書いてるのは、ファッションブロガーMBさんの着こなし論が元です。
その理論を勘違いして使っている僕を見かねて、直接アドバイスをしに来てくださいました。
Aさんのおかげで僕はMBさんの理論をもう一度しっかり考えるようになり、もっとカッコよくなりたいとも思えるようになりました。
ただAさんが提案してくださる服装は、ひねりのあるものが多めでした。
新しい発想が生まれるのがとても楽しかったんですが、同時に違和感も感じ始めていました。
ただせっかくお世話になったのだから、今度は思い切ってAさんの着こなしを自分なりにマネしてみようと思いました。
かなり派手ですが、それがこの服装です。
Aさんの元の服装はもっと洗練されたものなので遠く及ばないですが、Aさんからもらったニット帽を活かすため、帽子の色を他の服で”拾う”ということを試しました。
いま思えば自分に合っているとはいえないし、この服装で誰とどこへ出掛けるんだという感じですが、ここまで振り切ったことで自分との相性が見えてきました。
この服装をやってから、僕は段々普通の着こなしスタイルに変えていきました。
決してAさんに不満があったというわけではないです。いまお会いしても頭が上がらない、とても尊敬できる方です。
Aさんとのやりとりのおかげで、MBさんの理論だったり、服の色を繋げるアプローチはいまも根付いています。
個性的な服装であっても、尊敬できるのなら徹底的に支持してマネしてみる。その良さを1番最初に感じることができたのはAさんとのやりとりだったんです。
自分と体型が近い男性をマネした
個性的な服装からシンプルな服装に変わっていくなかで、今度は別のBさんという方とのやりとりが増えてきました。
上のAさんと違うのは、Bさんは僕との体型が非常に近く、シンプルな服装が多いということ(僕のほうがガッシリ体型ですが)。
そこで今度はBさんの服装をマネするようになります。
Bさんはネイビーの服やサングラスを使った服装が多く、Aさんとはまた違った刺激を受け続ける毎日でした。
白い服をどこに散りばめるか、トップス・パンツ・靴の繋がりをどう意識するかなど、少ない組合せでもかなり拘りを感じさせるのがBさんのスタイルでした。
やりとりやアドバイスをいただいた回数はAさんよりも少ないのですが、僕のほうから勝手にマネする回数はダントツで多かった。
ただ、Bさんの服装はともかくサングラスが多いので、仕事や友人と会うときの服装としてはハードルの高いものでした。
僕はサングラスが似合わず、実際こういった服装で人と会う勇気も持てなかったというのが現実でした。
そこでBさんのスタイルを意識しつつ、より普通になる服装に変えていくことにしました。
サングラスが駄目ならメガネにしてみたらどうかと思い、Bさんのネイビースタイルを意識しつつ自分の好みに合わせて調整をしていきました。
いま僕の選ぶ服は白黒グレーとネイビー・ブラウン・グリーンが中心ですが、この選び方は間違いなくBさんの影響を受けています。
個性的なAさんの次にマネさせてもらった、Bさんのシンプルでかっこいい着こなし。
細部に手を抜かないという点はお二人とも同じですが、正反対の方々のマネをしたことで段々自分の服装が見えてきたんです。
ミニマリストの考え方を徹底的にマネした
AさんやBさんとは違う方向でマネをしたのは、ミニマリストといわれる人達の考え方です。
必要最小限の荷物で生活するという発想が、洋服選びの基準をさらにクリアにしてくれました。
ミニマリストさん達は基本的に”絶対に使うもの”だけを手元に残します。
そのため、大多数の方は持ち物の量が少ないですが、僕はこの考え方を洋服選びに当てはめていくようにしました。
具体的にいうと”絶対に使う日用品”で着こなしを考えるということです。
たとえばこの服装だとキーワードは”部屋着”
寒い冬を暖かく過ごすために買ったユニクロのフリースと暖パンを使って、外に出掛ける服装をつくりました。
ここで使っているコートはビジネスでも使える形のものです。
僕の職場は私服OKですが、スーツスタイルが必要なときもあるので、オンオフ使えるコートととして重宝しています。リュックやジーンズも普段絶対に使うものです。
ただ全部を必需品にしてるわけではないです。たとえば上のブラウンセーターは秋冬しか着れないですし、革靴も厳密にいうとスーツ用じゃない”なくてもいい服”です。
いまは絶対に使う服をメインで揃えていって、どうしても欲しい服だけ数点取り入れるというスタイルに落ち着いています。
この考え方になったのは、ミニマリストの方のマネをして、一度洋服を最小限まで減らしたことが大きいです。
1年通して20着くらいまで減らしたことで”絶対に必要なものは残す”という考え方が根付きました。
ここまで極端にマネする必要はなかったと後悔している部分もありますし、他人にオススメできる方法でもありません。
けれどこの経験があったからこそ”日用品でファッションを楽しむ”という考え方ができるようになりました。
誰かのマネ=かっこ悪いというイメージはあるかもしれません。
けれど尊敬する人達を徹底的にマネしたからこそ見えてくるものがあります。自分の個性を見つけるうえでは、誰かのマネをすることが近道だと感じます。
どうしても同じようにできなかった”自分らしさ”を大事にしてあげることで、いつまでも使いたいと思える”捨てない洋服選び”の基準ができてきたという話でした。