ファッション

トレンチコートのサイズ感が合わないときの解決策【ヒント:袖と裾】

小柄の小松です。今回はトレンチコートの着こなしが難しいときの工夫について。

トレンチコートはチェスター・ステンカラーと並ぶ男性の定番コートの1つ。憧れて買ったものの、着こなしに苦戦するという場合もあるかと思います。

けれどコートの形によっては、工夫次第で印象を整えることも可能。

今回の考え方を知ってると、トレンチコートの着こなしのハードルをかなり下げられるかと思います。

トレンチコートのサイズ感が合わないときの解決策【ヒント:袖と裾】

ということでトレンチコートのサイズ感を調整する方法についてです。

今回使うのは2020年秋冬ユニクロUのトレンチコート。

アイテムについて知りたい方は下記をご覧ください。

2020年秋冬ユニクロUのメンズトレンチコートのサイズ感をレビュー①仕事着っぽさが削ぎ落とされたデザイン②グレーならオーバーサイズが目立ちにくい③ボタンを留めた着こなしがおすすめ...

 

ロングコートがオーバーサイズに見える3つの理由

そもそもロングコートが難しいのは”サイズ感”が大きな理由だといえます。

身長・体型に対してあまりにオーバーサイズだと、「洋服に着せられている」ような印象が出やすくなってしまうんですね。

で、オーバーサイズに見える理由は大きく分けて3つあります。着丈・身幅・デザインです。

まず”着丈”については分かりやすいかと思います。

着丈が膝より上ならコンパクトに、逆に膝下であればあるほどその大きさは強調されるもの。

合わせる洋服をゆったりめにしたり色を明るくすれば多少緩和できますが、それだけだと解消しきれないときもあります。

2つ目は洋服の”デザイン”。実はコレも結構重要なポイントです。

コートといってもチェスター・ステンカラーなどさまざまですが、目立つ装飾が少ないほどオーバーサイズに見える傾向があるのです。

たとえばチェスターコート。ちなみにこれは失敗した着こなしです。

腰に大きめのポケットが付いてはいますが、なんだか妙にボテっとした形に見えますよね?

装飾が少ないとノッペリ見えてしまう。その結果、コートの大きさまで強調されることになるんですね。

それに対してこちらのトレンチコート。

上のチェスターコートより着丈が長め。色も黒より明るいグレーなので膨張しやすい。けれどチェスターコートと比べると、ボテっとした印象が少なくなっています。

トレンチはボタンを閉じると装飾が中央に集まり、ノッペリした印象が出にくい。そのため、大きいサイズでも比較的コンパクトに見せることができます。

あくまでボタンを閉じた場合の話ですが、コート単体で見ると装飾の多いトレンチのほうが小さく見える。

関係なさそうに思えますが、実は”デザイン”も重要なポイントといえるんですね。

そして3つ目のポイントはコートの”身幅”です。

着丈が長ければ大きく見えると書きましたが、身幅が広い場合もコートが大きく見えやすい。

特に身長が低い、体型が細身といった人は要注意。着る人とコートに”身幅に差”があればあるほど、サイズが合ってない印象が強くなってしまうのです。

特にトレンチコートはボタンを開けて着たときに違和感が出やすい。

ボタンを開けたので装飾が少なくノッペリしてますが、このときに1番厄介なのは”腰回り”です。

わかりにくいですが、赤丸の部分を見ると腰回りがブワッと広がっています。

この広がりが大きくなればなるほどコートとの身幅に差ができて、サイズが合ってない印象が強くなってしまう。

ちなみに身幅が広いと、ボタンを閉じてても影響が出てきます。

パーカーを重ねたり脇にリュックを持って誤魔化していますが、これはコートの身幅だけが悪目立ちしないようにするため。そうしないとコートのボリュームが強調されてしまうからです。

着丈やデザイン、そして身幅。この3つの要素が重なるほどコートの着こなしは難しくなってくるんですね。

裾にスリットがあると身幅が細くなる

3つの原因を書きましたが、身幅に関してはコートの形次第で解消できることがあります。

具体的にいうと”裾のスリット”があるかどうか。

裾の中央にスリットがあれば生地が後ろに”逃げる”ので、前から見たときにスッキリした形に見えてくれるのです。

コートによってはスリット部分にボタンが付いてる場合があります(厳密にいうとこれは”プリーツ”です)。

こういったコートはボタンを留めてると身幅が広いまま。生地が後ろに逃げにくいので、スリットがない状態とほぼ変わらないのです。

なのでそういうコートのときは、ボタンを開けてあげるのがベター。

今回使ってるトレンチはスリットにボタンが付いたコート。

左は後ろのボタンを留めたままですが、ボタンを外した右のパターンのほうが小ぶりに見えてるはず。

これはコートの生地が前後左右に逃げやすくなってるから。前から見たときに身幅が狭くなり、体型に合ったサイズに変わってくれるんですね。

写真で伝えるのが難しいですが、手持ちのコートをいくつか比較してみてください。スリットやボタンの有無でシルエットが変化するのがわかるかと思います。

袖先を絞ってもサイズ感は変わる

1番大きいのは裾の広がりですが、袖のボリュームを調整してもサイズ感を変えられます。

たとえばコートの袖にボタンなどが付いてる場合。

これはトレンチコートに付いてることが多い”ストラップ”と呼ばれるパーツです。

ここを絞ると袖のボリュームを変えられるので、コートをコンパクトに見せることに繋がります。

右はスリットを解放して袖先も絞った状態。

ほぼ同じポーズで撮っていますが、右は脇まわりに空間が出来ていますよね?

つまり袖を絞った右のほうが全体的にコンパクトに見えるのです。

ただし、袖先を絞るとシワが出やすいという特徴もあります。

これは着こなし次第でメリット・デメリットどちらになることもあるので、袖先を絞るのが100%正しいとは限りません。

ですが裾や袖先を調整するだけでコートの見え方は変わってくるのは事実。これを知っていると、どうすれば綺麗にまとまるかの方針が立てやすい。

洋服の”先端”はそれだけ重要なポイントといえるんですね。

ということで今回のポイントは…

・オーバーサイズに見える理由は3つある
・裾にスリットがあると身幅が細くなる
・袖先を絞ってもサイズ感は変わる

ぜひこの考え方を頭の片隅に入れてみてください。

 

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